ゴルフコースを回っているとグリップや姿勢を気にしている人は偶に見かけますが、体の向きまで気にしている人は殆ど見かけません。
それはアマチュアゴルファーの大半が、自分は目標に向かって真っ直ぐセットアップしていると思ってるからなのですが、実際には9割以上の人が体の向きを間違えてセットアップしています。
スコアを大きく崩す原因にもなってしまう体の向きの間違いについて、今回はお伝えしようと思います。
体の向きはゴルフの重要な基礎であるセットアップの一部分
正しい体の向きについて理解する前に、まずは体の向きも含めたゴルフのセットアップについておさらいしましょう。
これまで当ブログで何度もお伝えしてきていますが、ゴルフのスイングを安定させるための重要な基礎であり、初心者が最初に覚えなければならないのが正しいセットアップです。
セットアップにはグリップや姿勢、アドレスのスタンスや体の向きなどが含まれています。ゴルフでスイングするための準備がセットアップなんですね。
常に正しく出来ているか、しつこいくらいに自分で確認することが必要なセットアップですが、グリップや姿勢などは体格や性別、柔軟性や筋力などフィジカルの違いによって最適な形が変わってきます。
ゴルフのツアーをテレビで見ていると、色々なプロのセットアップを比べることが出来ますが、みんなバラバラで完全に同じセットアップの人はいません。
前傾が深かったり、浅かったり、ハンドファーストが強かったり、スタンスを広くとっていたり、唯一・絶対の正解が無いのがグリップや姿勢です。
すべての人が同じ答えになることはないので、自分にとって最適なグリップや姿勢、アドレスを見つけることがゴルフ上達の第一歩と言えるほど重要な部分になります。
そんなセットアップの中で、唯一すべての人に共通して習得しなければならないものが体の向きなんです。
ゴルフ用語では体の向きのことをアライメントと言います。
体の向き(アライメント)とはボールを飛ばす先の目標である狙い所に対して真っ直ぐ立てるかどうか?ということなんですが、なぜ『体の向き』をわざわざ習得しなければならないのか?
その理由が、最初にお伝えしたように9割のアマチュアが『体の向き』を間違えているからなんです。
コース上は目の錯覚で溢れている
殆どのアマチュアゴルファーが自分ではしっかりと目標に対して真っ直ぐ向いていると思ってスイングしています。
しかし練習場ではアイアンが真っ直ぐ打てるのに、コースでは毎回右や左へ打ち出してしまう。そんな人は間違いなくセットアップで体の向きが右や左を向いています。
試しに同伴者やキャディーに後方から見てもらって、体の向きが真っ直ぐか確認してもらうといいでしょう。
90台で安定して回れる人でも、半数以上の方が目標よりも右を向いている傾向にあります。
練習場で真っ直ぐ打てているということは、コース上だけで体の向きが間違っているということになるのですが、それは何故なのでしょうか?
練習場で真っ直ぐ立てて、コース上で体の向きを間違えてしまう理由は、コース上には体の向きを惑わす様々な要因があることと、ボールの飛び出す位置が関係しています。
練習場には足元に四角形のマットがあり、マットに合わせて体の向きを揃えて立つだけで真っ直ぐ目標を向いてボールを打つことが出来るので、練習場では簡単に真っ直ぐ立つことが可能です。
一方でコース上には左に池やOBなどのプレッシャーがあるだけで無意識に右を向き過ぎてしまいますし、フェアウェイが傾いていたりバンカーの位置など様々な要因が錯覚となり真っ直ぐ向けなくさせるんです。
さらにコース上で真っ直ぐ打つための体の向きにセットアップすると、殆どのアマチュアゴルファーが左を向きすぎているような違和感があり気持ち悪いと感じるようです。
なぜ違和感を感じてしまうのかというと、自分の目を中心とした体の向き=ボールが飛ぶ方向だと勘違いしているからなんです。
実際にボールが飛び出すのは地面の上からであり、決して自分の目からはボールが飛んでいく訳ではありません。
自分の体から離れた位置にあるボールを真っ直ぐ狙い通りに打ち出すためには、自分の目線で違和感があるくらい左を向かないといけないんです。
目から入ってくる情報だけに頼って体の向きを決めてしまうと、いつまで経っても真っ直ぐ立てずにナイスショットが全てミスショットに変わってしまいます。
アライメントが間違っていると大事な場面でOBや池ポチャをしてスコアを悪化させてしまうので、100切りを目指すのであれば早い段階で真っ直ぐ立つ努力が必要なんです。
毎回のセットアップで体の向きを意識する
体の向きを正しくセットアップするために最も大切なことは、目から入ってくる情報に頼って体の向きを決めない事。
ボールを打つ前に必ず後方から狙いを決めて、狙い所とボールを結んだ直線を引き、その直線上のボールの近くの地面に目印を見つけ、目印とボールが直線となる位置にフェースをスクエアに合わせるように体の向きを決めてセットアップします。
さらにコース上では同伴者やキャディーにお願いして、狙い所に対して体の向きが真っ直ぐになっているか後方から確認して貰う事も効果的です。
体の向きに関しては、後ろから見ている人の判断が一番正しいことを知っておきましょう。
毎回のラウンドで意識するだけで、正しい体の向きでセットアップ出来るようになり、ミスショットを大きく減らすことが出来ます。
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